鳩は公園や神社など、さまざまな場所で見かける身近な存在です。
もし庭木やベランダなど、自宅の決まった場所で鳩を頻繁に見かけたら注意してください。何度追い払ってもくり返し戻ってくるなら、鳩に気に入られ、巣作りする場所の候補になっているかもしれません。
今回は鳩対策の状況別の難易度や、マンションと戸建てで異なる注意点を解説します。最近鳩をよく見かけるようになった方は、特に注意してお読みください。
鳩対策が必要な2つの理由
鳩対策が必要な理由は、次の2つです。
- 帰巣本能と縄張り意識が強い
- 鳥獣保護法で守られている
順に見ていきましょう。
帰巣本能と縄張り意識が強い
鳩は昔から伝書鳩として使われるほど帰巣本能が強く、縄張り意識も強い鳥です。
一度気に入った場所を縄張りと定めると、なかなか離れてくれません。
鳩に縄張りとして認識される前に、対策する必要があります。
鳥獣保護法で守られている
鳩は、鳥獣保護法で保護された野鳥です。鳥獣保護法は、許可なく野生の鳥獣を捕獲したり傷つけたりするのを禁じており、違反すると罰金や懲役刑が課せられます。
そのため鳩の巣に気付いても、中に卵やヒナがいれば巣立ちまで巣の撤去はできません。
鳩対策は、巣作りされる前に行うのが肝心です。
鳩対策をしないとどうなるか
鳩対策を何もせずにいると、どのような影響がでるのでしょうか。鳩が及ぼす4つの影響を解説します。
フン害による衛生環境の悪化
最も深刻なのが、フンによる衛生環境の悪化です。鳩は他の鳥と比べて排出するフンの量が多く、鳩がいる場所には大量のフンが堆積します。
さらに鳩は仲間のフンが多くある場所を安全だと認識するため、他の鳩をも呼び寄せる悪循環に陥ってしまうのです。
寄生虫やウイルスによる健康被害
鳩をはじめとする野鳥は、多くが体内に寄生虫やウイルスを保有しています。これらはフンと共に排出され、フンが乾燥して細かく砕けると空気中に飛散します。
中にはサルモネラ菌やトキソプラズマといったウイルスも含まれるので、高齢者や乳幼児、妊娠中の方は特に注意してください。
またトリサシダニやワクモなどの寄生虫がついていることも多いので、人間だけでなくペットにも注意が必要です。
鳴き声や羽音などの騒音被害
鳩は特に、明け方から早朝にかけて大きな声でよく鳴きます。
鳩が明け方に鳴くのは、縄張り主張や求愛が主な理由です。鳩対策をせずに鳩が集まると、鳴き声に睡眠を妨げられて十分な休息がとれません。
さらに鳩は群れで生活する鳥なので、集団で飛び立つ羽音にも悩まされるようになるでしょう。
近隣住居への被害
自宅が鳩の溜まり場になると、近隣住居にも被害を及ぼします。
鳴き声は当然周囲に響きますし、溜まり場を中心に周囲の住宅にも鳩が出没するようになります。もし近隣住居へ被害がでれば、深刻なトラブルに発展する可能性もあるでしょう。
鳩対策は自宅だけでなく、近隣住居とのトラブル防止のためにも必要です。
巣作り前の鳩の基本行動と鳩対策の難易度
鳩は安全な場所かどうか、時間をかけて観察しています。
ベランダを例に、巣作り前の鳩の基本行動を対策の難易度と共に見ていきましょう。
【初期】休憩に使われる
巣作り前の初期段階では、鳩は休憩しながら安全かどうかを観察しています。
たとえば近くの電線から、ベランダの様子を伺っている状態です。
鳩に気付いたら、できるだけ早く対策をはじめましょう。この段階なら、ベランダの手摺の上に鳥除けの柵をつけたり、物干し竿にテグスをつけたりすれば効果が期待できます。
他にも周囲を整頓して鳩が巣作りしやすい物陰をなくし、フン汚れがあれば必ず掃除してください。鳩はフンのあるところを安全だと認識するので、フンを放置しているとすぐに戻ってくる可能性が高いためです。
この段階で対策をしていないと、鳩に「ここは安全な場所だ」と目星をつけられてしまいます。
【中期】待ち合わせに使われる
安全な場所だと認識すると、鳩は休憩だけでなく、仲間との待ち合わせに使い始めます。
今までは離れて様子を見ていたベランダの中に、実際に入ってくるようになります。さらに1羽だけではなく、つがいでいるのを見つけたら、すぐに対策が必要です。
物理的に侵入を防ぐ鳥よけネットの設置が効果的ですが、難しければ鳥用の忌避剤を試しましょう。スプレータイプは持続時間が短いため、効果が長続きするジェルタイプがおすすめです。
【後期】寝床に使われ最終的には巣作りされる
中期以降も対策をせずに放置していると、鳩は昼間だけでなく夜間の寝床としても留まり続け、最終的には巣作りをします。
たとえ巣の中に卵やヒナがいなくても、この段階になると周囲はフンでひどく汚れているため、個人の対応はほぼ不可能です。
もし卵やヒナを発見したら、速やかに自治体や専門業者に相談してください。
マンションと戸建てで異なる鳩対策の注意点
マンションと戸建てのどちらでも、鳩が集まってくる可能性はあります。基本的な対策は変わりませんが、それぞれで異なる注意点を紹介します。
マンションは他世帯に配慮が必要なケースも
マンションは多くの場合、同じ方角に向けてベランダが設置されています。
そのため一世帯だけ鳩対策のネットを設置すると、他の世帯に鳩を呼び込むきっかけになり、近隣トラブルに発展する可能性があります。
さらに共有部分に鳩が集まったときも、対策をしなければ自宅のベランダまで鳩が飛んでくるかもしれません。
もし鳩に悩む世帯が多いなら、管理組合から鳩対策を呼びかけてもらいましょう。
特に鳩が生息する山林や公園が近くにあるなら、鳩被害にあうリスクも高いので、ぜひ検討してください。
戸建ては植栽の死角に注意
戸建てはベランダだけでなく、植栽の死角にも注意しましょう。鳩は外敵に見つかりにくい場所を好んで巣を作るため、少し見ただけでは気が付きません。
まずは地面にフン汚れがないか確認し、もし見つけたら注意して植栽を観察してください。手の届かない高所に鳩が巣を作っているときは、安全のため専門業者に相談しましょう。
鳩対策は100均アイテムでもできる?
最近は身近な100円均一ショップでも、忌避剤や防鳥ネットなどの鳩対策のグッズが売られています。
中でも本物によく似せて作ったヘビのおもちゃは、鳩除けに効果があるとSNSでも話題になりました。その他にも固形の忌避剤や、カラスやタカといった天敵を模した鳥よけ、鳥よけネットなども販売されています。
この中で特に効果的だったという声が多いのは、鳥よけネットで物理的に侵入を防ぐ方法です。それ以外のグッズは、反響を見る限り残念ながら全ての鳩に効果があるわけではなく、設置場所や鳩の個体差に左右される部分も大きいようです。
よりしっかりと対策を行いたい場合は、プロへ相談しましょう。
鳩対策で困ったらグリーンホームへ相談を
鳩は縄張りへの執着が強く、巣作りのペースも早いので、気付いたときにはすでに巣が作られていたというケースも少なくありません。堆積した鳩のフンは徹底した清掃と消毒が必要ですし、卵やヒナがいる巣の撤去も専門業者への依頼が必要です。
大分県大分市にお住まいで鳩対策にお困りの方は、ぜひグリーンホームへご相談ください。グリーンホームでは、おウチの困りごと全般へのサポートを行っています。
要望にきめ細かく対応しますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。