季節の変わり目でエアコンを使いはじめるときに、気になるのがフィルター掃除。まめに手入れした方がいいと分かってはいても、忙しくてついつい先延ばしにしてしまう方も多いでしょう。
エアコンを清潔に保つフィルター掃除ですが、電気代を節約したりイヤな臭いを抑えたりする効果もあるのをご存じでしょうか。
今回はエアコンフィルターのお手入れ方法や効果について、詳しく解説します。
エアコンのフィルター掃除の効果は?
エアコンのフィルター掃除には、冷暖房の効きがよくなったり電気代が節約できたりなど、嬉しい効果が盛りだくさんです。それぞれ詳しく紹介します。
冷暖房の効きがよくなる
エアコンのフィルター掃除をすると、冷暖房の効きがよくなります。
エアコンはフィルターを通して室内の空気を吸い込み、温度調節した空気を室内に送り出す仕組みになっています。フィルターが目詰まりしていると、エアコンはうまく空気を吸い込めず、十分な効果を発揮できません。
フィルター掃除で汚れやほこりを落とすと、空気の流れがスムーズになり、冷暖房の効きがよくなるのです。
電気代の節約につながる
資源エネルギー庁によると、フィルターを月に1~2回掃除すると、目詰まりしているエアコン(2.2kW)と比べ、年間で電気31.95kWhの省エネが可能。
電気代を31円/kWhとした試算で、年間約990円の節約になるとしています。
フィルター掃除が電気代節約につながるのは、嬉しい効果ですね。
汚れが溜まるのを防ぐ
フィルター掃除には、エアコン内部に汚れが溜まるのを防ぐ効果もあります。
フィルターの役目は、汚れやほこりを防ぐことです。しかし肝心のフィルターが汚れていると、さらに汚れは蓄積し、防ぎきれなかった汚れはエアコン内部にまで溜まってしまいます。
汚れが溜まるのを防ぐためにも、定期的なフィルター掃除は欠かせません。
カビや臭いを抑える
エアコンの内部は、運転時に発生する結露で湿度が高く、カビが発生しやすくなっています。エアコンをつけたときのイヤな臭いの原因は、カビをエサに発生した臭いの原因菌です。
フィルター掃除をすれば、ほこりや汚れが溜まりにくくなり、カビや臭いの発生も抑えられます。さらにカビはアレルギー性鼻炎を引き起こす胞子を放出する、やっかいな存在です。フィルター掃除はカビや臭いの発生を抑えるだけでなく、アレルギー性鼻炎を予防する効果も期待できます。
エアコンのフィルター掃除の頻度は?
エアコンのフィルターは、どのくらいの頻度で掃除すればよいのでしょうか。
使用状況にもよりますが、エアコンを毎日使っている場合は、2週間に1回。あまり使っていない場合でも、1カ月に1回が掃除の目安です。
忙しくて掃除をする時間がとれないときは、こまめに部屋を換気して、ほこりが溜まりにくい環境にするとよいでしょう。
カビを生えにくくするには、運転終了後に送風運転をして、エアコン内の結露を防ぐのもおすすめです。
エアコンのフィルター掃除のやり方は?
エアコンのフィルター掃除は、ほこりや汚れを取り除けば大丈夫だと思っていませんか?誰でも簡単にできるフィルター掃除ですが、いくつか抑えておきたいポイントがあります。
フィルター掃除のやり方を詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
1.電源プラグを抜く
万が一の事故を防ぐため、フィルター掃除をはじめる前には室内機の電源プラグを抜きましょう。リモコンで電源を落としただけでは感電の危険があるため、注意が必要です。
2.本体やフィルターのほこりを取る
電源プラグを抜いたら、ハンディモップなどで本体についたほこりを優しくふき取ります。フィルターに厚くほこりが積み重なっているときは、外す前に掃除機などで、フィルター表面のほこりを吸い取るとよいでしょう。
3.本体からフィルターを外す
表面のほこりを取り除いたら、本体からフィルターを取り外します。
フィルターの外し方はメーカーによって異なりますので、分からない場合は無理に外そうとせず、取扱説明書を確認しましょう。
4.フィルターに掃除機をかける
フィルターを外したら、掃除機で表面のほこりを吸い取ります。フィルターを傷めないよう、吸い込みの強さは弱がおすすめです。
このとき必ず、表側から先に吸い取るよう注意しましょう。裏側から吸い取ると、フィルターの構造の関係でかえって目詰まりしてしまいます。表側のほこりを吸い取ってから、裏側に掃除機をかけるとよいでしょう。
5.フィルターを水洗いする
目につくほこりや汚れが取り除けたら、洗面器などに水を溜め、優しくフィルターを水洗いします。
あまり強くこするとフィルターを痛める原因になるため、そっとぬぐう程度で洗うとよいでしょう。汚れが気になる場合は、やわらかめのスポンジを使うのもおすすめです。
6.しっかりと乾かす
フィルターを水洗いしたら、しっかりと乾かします。
このとき、早く乾くようにと直射日光にあてるのはあまりおすすめできません。フィルターによっては、日光の影響で劣化する恐れがあるためです。直射日光のあたらない風通しのよい場所で、十分に陰干しをするとよいでしょう。
7.本体にフィルターを取り付ける
フィルターが十分乾いたら、本体にフィルターを取り付けます。抜いていた電源プラグを戻せば、フィルター掃除は完了です!
エアコンのフィルター掃除の注意点
エアコンのフィルター掃除をするときの、注意点を解説します。誤った方法で掃除すると、本体の故障や汚れの拡散につながる恐れがあるので、注意しましょう。
洗浄スプレーは推奨されない
1つめの注意点は、洗浄スプレーを使用しないことです。洗浄スプレーは手軽にエアコン洗浄ができると話題で、ホームセンターなどでもよく見かけますが、エアコンメーカーは使用を推奨していません。
エアコンの大手メーカーDAIKINは、よくある質問への回答として、公式ホームページで市販の洗浄スプレーは使用しないよう述べています。理由は以下の2点です。(※1)
- エアコン内部の洗浄には、専門知識が必要
- 誤った方法での洗浄は、水漏れや電気部品の故障などを引き起こし、最悪の場合は発煙発火につながる恐れがある
家庭でのお手入れはフィルターの掃除にとどめ、内部のお手入れは専門の業者に依頼するのがよいでしょう。
※1ダイキン工業株式会社 よくあるご質問より、一部引用https://www.daikincc.com/faq/customer/web/knowledge2506.html
自動フィルター掃除機能付きも点検を
自動フィルター掃除機能付きのエアコンは、ダストボックスの点検が必要です。
ごくたまに、自動フィルター掃除機能付きはメンテナンス不要と勘違いされている方もいますが、不要なのは定期的なフィルター掃除のみです。
ダストボックスを点検しないと、溜まったほこりはやがて溢れ、エアコン内部に汚れが充満してしまいます。ダストボックスの取り外し方は、メーカーによって異なります。忘れずに点検しましょう。
清潔なエアコンをキープしたいならグリーンホームにおまかせ
エアコンのフィルター掃除は誰でも簡単にでき、電気代の節約や臭いを抑える効果もあります。エアコンを快適に使い続けるためには、定期的なフィルター掃除が欠かせません。
一方で、どれだけ定期的にフィルターを掃除しても、エアコンの内部には取りきれない汚れが蓄積されてしまいます。
内部まですっきりときれいな状態を保つために、ぜひエアコン掃除はプロにご相談ください。すみずみまで丁寧に汚れを落としたエアコンで、快適な毎日を過ごしましょう。