最近エアコンの効きが悪くなってきたなと感じたら、冷媒ガスの漏れが原因かもしれません。冷媒ガスはエアコンの温度調節に必要な、特別なガス。補充すればエアコンの効きも良くなりますが、自分で行うのは危険です。
今回はエアコンのガス補充の目安をはじめ、ガス漏れのチェック方法、さらに自分で補充する危険性について詳しく解説します。
エアコンのガス補充はなぜ必要?
冷媒ガスは、室内に取り付けられたエアコン本体と室外機をつなぐパイプの中に充填されたガスで、空気中の熱を運ぶのが役目です。冷房運転では室内の熱を外に逃がし、暖房運転では外の熱を取り込んで室内に届けています。
通常、冷媒ガスは漏れません。しかし経年劣化や引っ越しでの移設、エアコン取り付けの施工ミスなどが原因で、外に漏れ出る場合があります。
冷媒ガスが不足すると、エアコンは室内の温度調節ができなくなるため、ガス補充が必要になるのです。
エアコンのガス補充の目安は?
エアコンを使用していて、次のような症状が出てきたら、ガス補充の目安です。
急にエアコンの効きが悪くなった
冷媒ガスが不足すると、エアコンは温度調節ができないので空調の効きが悪くなります。
設定温度を低めに冷房をかけているのに、ぬるい風しか出てこないなら、冷媒ガスが不足しているかもしれません。
フィルターを掃除しても効果がない
フィルター掃除をしてもエアコンの効きがよくならなければ、ガス補充の目安です。
エアコンはフィルターを通して室内の空気を取り込み、温度調節をしてから室内に送り出しています。フィルターが汚れて目詰まりしていると、正常に空気を取り込めないので十分な空調効果が得られません。
フィルターを掃除したにも関わらずエアコンの効きが改善しない場合は、冷媒ガス不足が考えられます。
室外機周辺の環境を整えても効果がない
室外機の周りに植木鉢など障害物が多ければ、片づけて風の通り道をつくりましょう。空気をうまく循環できないと、エアコンは効率よく温度調節ができません。
室外機周辺に十分なスペースがあってもエアコンの効きが良くならなければ、冷媒ガスが不足している可能性もあります。
エアコンのガス漏れのチェック方法
冷媒ガスは目に見えず、無味無臭で残量を測る目盛りもありません。様子を見ただけではガス漏れを判断しにくいため、以下の方法でチェックしましょう。
- 15分ほど冷房運転をかける
- 室外機から出ている細いパイプを確認
- パイプに霜がついていたら、ガス漏れのサイン
霜が付く原因は、漏れだした冷媒ガスが周囲の空気を過剰に冷やすためです。もしパイプについているのが霜ではなく水滴なら、正常ですのでガス漏れではありません。
買い替えを検討した方がよいケース
ガス漏れの可能性があるとわかったら、修理が必要です。しかしエアコンの状態によっては、修理ではなく買い替えを検討した方がよいケースもあります。
10年以上使用している
エアコンの寿命は、一般的に10年といわれています。
各エアコンメーカーでも、修理に必要な部品の最低保有期間を定めており、大抵は10年間です。発売から10年を越え部品の在庫がないと、修理もできないので注意しましょう。
冷媒ガスが生産終了している
使用されている冷媒ガスの種類によっては、すでに生産を終了している場合があります。これまで使用されてきた冷媒ガスは、次の3種類です。
- CFC(クロロフルオロカーボン)
- HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)
- HFC(ハイドロフルオロカーボン)
現在主に使用されているのは、地球温暖化への影響が少ないHFC(R32冷媒)です。
CFCはオゾン層に対する影響力が強いため、1995年に生産中止。
HCFCも1996年から生産規制、2020年に実質全廃されました。
HCFCを使用したR22冷媒はすでに生産を終了しており、エアコンの大手メーカーDAIKINも、公式ホームページで「R22冷媒(HCFC)生産終了」を呼びかけています。
冷媒ガスが生産終了している場合、エアコン本体を買い替えなくてはなりません。
エアコンの冷媒ガスの種類は、室外機側面に貼ってあるシールに記載されています。一度確認してみましょう。
保証期間を過ぎている
保証期間を過ぎているときも、買い替えがおすすめです。
通常、エアコンのメーカー保証は本体1年間、冷媒回路5年間。家電量販店の長期保証をつけても、大抵最長10年間です。
保証期間を過ぎた修理は有償ですし、長期保証の期限が切れるタイミングは、エアコンの寿命と同じです。経年劣化による影響を考えると、買い替えを検討してもよいでしょう。
エアコンのガス補充にかかる費用は?
エアコン修理の専門業者に頼んだ場合、ガス補充の相場は15,000円~25,000円と幅広いです。これはガスの種類や充填量、修理が必要かどうかによっても、作業内容が大きく変わってくるためです。
地域や業者によっても料金は変わるため、ガス補充の依頼は数社を比較してから決めましょう。
このとき安さだけで比較せず、なぜこの料金になるのかを丁寧に説明してくれる業者への依頼をおすすめします。
せっかく依頼したのに修理が不十分だったり、必要のない追加工事をされたりしては意味がありません。必要な修理を適切な説明とともに行うのが、優れたエアコン修理業者です。依頼の際は、ぜひ注意してみてください。
冷媒ガスを自分で補充するのは危険!
エアコンのガス補充について検索された方は、おそらく多くのサイトで、「自分でできるガス補充方法」が紹介されているのを目にされたでしょう。
エアコンのガス補充には、専門資格は必要ありません。工具も購入だと30,000円以上かかりますが、5,000円ほどでレンタルもできますので、費用を大きく抑えられるのも確かです。
しかし冷媒ガスは引火しやすく、爆発や火災など重大事故の恐れがある気体です。さらにガス補充は工程が多いため、慣れない作業でかえってエアコンを故障させるリスクもあります。自分でガス補充を試した結果の故障なら当然保証の範囲外ですし、買い替えになれば余分な出費もかさみます。
エアコンのガス補充はグリーンホームにおまかせ
冷媒ガスが不足すると、エアコンは適切な温度調節ができなくなります。早く修理したい気持ちも募るでしょうし、紹介動画も溢れているので、自分でも簡単にガス補充ができると感じられるかもしれません。
エアコンのガス補充には、熟練した技術が必要です。インターネット上の記事に書かれているほど簡単に行える作業ではありませんので、決して自分でのガス補充はおすすめできません。
エアコンのガス補充は、信頼できる専門業者におまかせください。
大分県大分市のグリーンホームは30年以上不動産業を営んでおり、その中で培ってきた地域密着の精神を大切に、住まいのお困りごと相談を承っています。
住みよい暮らしのサポートのため、どんなご依頼も丁寧にお応えします。まずはお気軽に、お問い合わせください。